木島櫻谷 究めて魅せた「おうこくさん」
新出約50点を含むかつてない規模の櫻谷展
近代の京都画壇を代表する巨匠・木島櫻谷(1877-1938)。近年、動物画を中心に日本画ファンの枠を超えて人気が高まっている画家ですが、本展では各地から発見された新出作品52点、文展・帝展出品作品を含む合計100点以上もの作品を、福田美術館と嵯峨嵐山文華館の二館共催で展示。櫻谷芸術の全貌を通覧できる展覧会となっております。
木島櫻谷(1877-1938)は、明治10年(1877)に京都三条室町の商家に生まれました。精緻な花鳥画で当時の京都きっての人気作家であった今尾景年(1845−1924)に16歳から師事し、師風を受け継ぎながらもその枠内に留まらず、動物画、人物画や歴史画までも究めてみせました。
明治40年(1907)に始まった文部省美術展覧会(文展)では6年連続で上位入賞を果たしており、文展が帝国美術院展覧会(帝展)として改組された後も、審査員を務め活動を続けました。
第1会場:福田美術館
第1会場の福田美術館では、文展の出品作《駅路之春》(福田美術館)や《和楽》(京都市美術館)、約110年ぶりの公開となる《細雨・落葉》(個人蔵)など大型の屏風作品を含む約60点を展示。櫻谷を一躍有名にした動物画をはじめ、人物、山水など多岐にわたる作品を通じ、画家としての足跡をたどります。
第2会場:嵯峨嵐山文華館
「おうこくさん」と衣笠村の画家たち
37歳の頃、櫻谷は京都市の北西に位置する衣笠へと移住し、晩年は趣味の漢詩に心を寄せつつ制作に励みました。 第2会場の嵯峨嵐山文華館では、公益財団法人櫻谷文庫の全面協力を得て、「おうこくさん」の人となりが偲ばれる作品や遺品を展示。うち24点が初公開となります。また櫻谷に続いて衣笠を拠点に活躍した菊池芳文、菊池契月、堂本印象、福田平八郎らの作品もご紹介します。
展覧会概要
タイトル | 木島櫻谷 究めて魅せた「おうこくさん」 |
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会期 |
2021年10月23日(土)~ 2022年1月10日(月・祝) 前期:10月23日(土)〜11月29日(月) 後期:12月1日(水)〜2021年1月10日(月・祝) |
開館時間 | 10:00〜17:00(最終入館 16:30) |
休館日 | 火曜(祝日の場合は翌平日) |
入館料 |
一般・大学生:1,300(1,200)円 ※福田美術館のオンラインチケットをご利用の方は、嵯峨嵐山文華館を団体割引料金で利用可能。従って、共通券と同じ金額で両館を利用することができます。 |