2026年4月13日(月)

幸せになりたい! ー祈りの絵画ー

京都・嵐山の福田美術館では、2026年7月18日から9月6日まで、祈りをテーマとした企画展を開催いたします。 人はまだ文字を持たなかった古の時代から、絵に切実な祈りを込めてきました。絵を描き、絵を観ることで、自分自身や身近な人の幸福、あるいは国などの安寧を願ってきたのです。本展では、作品に込められた多様な祈りのかたちに光を当てます。

第1章 仏画の世界-ほとけさんたち大集合!-

はじめにご紹介するのは、仏の姿や物語を描いた「仏画」の世界です。飛鳥時代に伝来した仏画は、仏像と同様に、寺院や信仰の場での祈りの対象でした。近代には、明治時代初期の廃仏毀釈による大きな危機を経て、岡倉天心らによる伝統美術の再評価やインドの仏跡調査が進み、仏画の制作が再び盛んになります。画家たちは西洋絵画の陰影や光の表現を取り入れながら、宗教画としての新たな可能性を追求しました。
本章では、横山大観や菱田春草による釈迦の生涯を描いた仏伝図にはじまり、精神性を仏画に託した入江波光や村上華岳などが描く様々な仏や天女の姿を描いた近代の作品をご紹介します。

 

第2章 吉祥画の世界-この絵はどこが「おめでたい」?-

吉祥とは「めでたい兆し」のことです。中国では古来より、長寿や繁栄などの願いを込めて、縁起が良いとされる動植物が絵の題材として用いられてきました。この文化は日本にも伝わり、「おめでたい」絵画は日々の暮らしを彩り、七福神や松竹梅、あるいは「一富士、二鷹、三茄子」といった吉祥のモチーフが好んで描かれるようになりました。床の間や座敷を彩った吉祥画には、いつの時代も変わらない人々の幸せを願う気持ちが込められていると言えるでしょう。なじみ深い一方で意外と知られていない、吉祥画の意味などもわかりやすくご紹介します。
また、四季を彩る年中行事にも、子供の健やかな成長や平穏な生活への願いを込めたものが多くあります。本章の最後では、失われゆく近代の風俗を描きとどめた美人画の巨匠・鏑木清方の《十二ヶ月貼交屏風》を初公開します。

第3章 東山魁夷の世界-描くことは祈ること-

最後は、祈りを込めて筆をとった日本画壇の巨星・東山魁夷の世界をご紹介します。「描くことは、誠実に行きたいと願う心の祈り」と語り、真摯に風景と対峙した魁夷の筆致は、観る者の心を浄化するような静謐さに満ちています。
彼が風景に特別な眼差しを向けるようになったのは、戦後のことでした。凄惨な戦争体験や、肉親との相次ぐ別れにより絶望の淵にいた魁夷は、千葉県の鹿野山で夕陽に彩られた山々を見て、心からの安らぎと救いを感じます。この原体験を経て、魁夷は風景を単なる景色ではなく、自分自身の内面を映し出す鏡として捉えるようになりました。その後、心の奥底に潜む想いや心の平安への祈りを込めて描かれた作品は、平明な描写のうちに、「生」を慈しむ眼差しや精神的な深みを湛えています。本章では、文豪・川端康成も賞賛した、魁夷自身の流麗な文章と共に、静謐な祈りに満ちた世界をご堪能ください。

 

展覧会概要

タイトル 幸せになりたい! ー祈りの絵画ー
作品リスト 後日アップいたします
会期

2026年7月18日(土)~ 2026年 9月6日(日)

※会期中の展示替えはありません
※毎週火曜日・日曜日は「喋っていいDAY」

開館時間  10:00〜17:00(最終入館 16:30)
休館日 

8/18(火)

場所

福田美術館 (京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16)

入館料

一般・大学生:1,500(1,400)円
高校生:900(800)円
小中学生:500(400)円  ※8/1~31は小学生無料
障がい者と介添人1名まで:各900(800)円

※( )内は20名以上の団体料金
※幼児無料

【相互割引】
京都市京セラ美術館
「浮世絵スーパークリエイター 歌川国芳展」
(2026年7月18日-2026年9月23日)
入場券(半券可)提示で、当日券各種100円引き


嵯峨嵐山文華館(「それいけ!応挙塾 ー円山応挙とその弟子たちー」)との二館共通券
一般・大学生:2,300円
高校生:1,300円
小中学生: 750円
障がい者と介添人1名まで:各1,300円

福田美術館のオンラインチケットをご利用の方は、嵯峨嵐山文華館を団体割引料金で利用可能。従って、共通券と同じ金額で両館を利用することができます。オンラインチケットには、利用日に制限がありますが、9:30から入れる朝活チケットもございます。ぜひご利用ください。

後援   京都府 京都市 京都市教育委員会