若冲にトリハダ! 野菜もウリ!
2019年10月に開館した福田美術館は、江戸時代から現代にかけての美術品を幅広く網羅する豊かなコレクションで、お陰様で大変ご好評をいただいております。
なかでも注目を集めているのは、2023年にその存在が確認された伊藤若冲(1716-1800)の《果蔬図巻》です。この作品は長年ヨーロッパの個人が所蔵していましたが、一昨年日本へ里帰りし、福田コレクションの仲間入りを果たしました。
本展では約1年間の修理を終えた本作品と、《果蔬図巻》の翌年に描かれた重要文化財《菜蟲譜》、新出作品10点を含む初期から晩年までの若冲作品約40点を一堂に紹介します。

第1章 伊藤若冲 創造への飽くなき探究心
本章では、30代の若き日に描かれた瑞々しい《蕪に双鶏図》から、《動植綵絵》を制作する前の40代初めに描いた《花卉雄鶏図》、《老松白鶴図》といった絹地に彩色された数少ない作品を展示。また、墨の滲みを巧みに操る独自の技法「筋目描き」が冴え渡る《芦葉達磨図》など、若冲が歩んだ創造の軌跡を一堂に展示します。細かく丁寧な色彩表現と、ユーモアあふれる水墨画――その両極を自在に行き来した、若冲の飽くなき探求心が生み出す作品をご堪能ください。

第2章 《果蔬図巻》と《菜蟲譜》
《果蔬図巻》は、京都・錦市場の青物問屋に生まれ、生涯を通じて身近な食材に深い愛情を注いだ伊藤若冲が、約3メートルの絹本に色とりどりの果物と野菜を描いた作品です。この巻物の末尾には、若冲の精神的支柱であり、最大の理解者でもあった相国寺の僧侶・梅荘顕常(大典)による跋文(後書き)が添えられています。一方、《菜蟲譜》は、《果蔬図巻》の翌年に描かれたもので、国の文化財に指定されている晩年の代表作です。
本章では、およそ1年間の修理を終えた《果蔬図巻》と、《菜蟲譜》を、比較できるように並べて展示(菜蟲譜の展示期間:4/25~5/8、6/20~7/5 巻替えなし)。また、菜蟲譜が展示されない期間は、近年その存在が確認された《果蔬涅槃図》(5/9~6/19展示)を初公開します。

さらに、若冲が大典と共に京から大坂へ淀川を舟で下った際に見た風景を、独創的な「拓版」の技法で写し取った《乗興舟》や、自由闊達な筆致が冴え渡る《三十六歌仙図屏風》(5/9~6/19展示)など、晩年の作品もお楽しみください。
第3章 若冲と同時代の画家たち
18世紀に経済が発展するにつれ、それまで武士や公家、豪商だけが楽しむものだった美術が広く大衆にも親しまれるようになりました。これら多くの人々の要望に応えるため、代々画家を生業とする者だけでなく、農民や武士、商家出身の人々も画家を志すようになります。
本章では福田コレクションの江戸絵画の中から、伊藤若冲と同時代を駆け抜けた、個性豊かな絵師たちに光を当てます。商家出身の曽我蕭白(1730-1781)、農民出身の円山応挙(1733-1795)とその弟子で武家出身の長沢芦雪(1754-1799)。彼らが描き出した多彩な作品をご覧ください。

若冲愛好家の方にはもちろん、美術に馴染みのない方にとっても、本展が若冲の芸術世界をより深く理解し、その魅力を存分に感じていただける機会となれば幸いです。
展覧会概要
| タイトル | 若冲にトリハダ! 野菜もウリ! |
|---|---|
| 作品リスト | 作品リスト(日本語) |
| 会期 |
2026年4月25日(土)~ 2026年 7月5日(日) 【重要文化財 菜蟲譜 の展示日程】 |
| 開館時間 | 10:00〜17:00(最終入館 16:30) |
| 休館日 |
設備点検:5/12(火)、6/16(火) |
| 場所 |
福田美術館 (京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16) |
| 入館料 |
一般・大学生:1,500(1,400)円 ※( )内は20名以上の団体 料金 ※会場が混雑することが想定されますので、出来る限り事前に福田美術館のオンラインチケットを購入することをお勧めいたします。オンラインチケットはディスカウント価格となっております。前日の23:59までお買い求めいただけます。 ※福田美術館のオンラインチケットをご利用の方は、嵯峨嵐山文華館を団体割引料金で利用可能ですので、共通券と同じ金額で両館を利用することができます。オンラインチケットには、利用日に制限がありますが、9:15から入れるプレミアム朝活チケットもございます。ぜひご利用ください。 |
| 団体見学 | 利用案内のページにて申込方法をご案内しております |
| 後援 | 京都府 京都市 京都市教育委員会 |
