上村松園と美人画の軌跡
近世までの「絵師」と、近代以降の「画家」は似て非なるもの。絵師は狩野派などがそうだったように、基本的には依頼者の意向を迎えて、必ずしも得意ではないものも描く必要がありました。しかし、画家はそうではありません。公募展に、自分が最も得意なものを描いて出品し、名前を高め、依頼を受ける……自分が描きたいものにこそ全力を注ぎ、技術を高め、理想の美を追い求めるのが、近代の画家の芸術のありかたなのです。
展覧会に出品した作品は、一貫して美人画だった上村松園(1875~1949)こそは、最も典型的な近代の画家だと言えます。生涯をかけて、その可能性を、理想の美を追い求めた彼女の芸術は、年下の作家たちの憧れの対象となり、美人画を専門に描く日本画家たちも数多く現れることとなりました。
今年で上村松園が生まれてから、150年の歳月が流れました。本展では、質・量ともに国内有数の美人画コレクションを誇る当館の所蔵品から、松園をはじめとする作家たちの美しく、麗しい作品の数々を展示。松園が生み出した、近代の美人画というジャンルがたどってきた軌跡をご紹介します。
なお、ご好評いただいている「喋っていいDAY」は引き続き、毎週火曜日と日曜日に開催いたします。錦秋、そして冬麗の嵐山へ、ぜひお出かけください。
第二会場となる嵯峨嵐山文華館では、「浮世絵と美人画の軌跡」と続きます。
展覧会概要
タイトル | 上村松園と美人画の軌跡 |
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作品リスト | 後日アップいたします |
会期 |
2025年10月11日(土)~ 2026年 1月18日(日) |
開館時間 | 10:00〜17:00(最終入館 16:30) |
休館日 |
設備点検:11/11(火)、12/16(火) |
場所 |
福田美術館 (京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16) |
入館料 |
一般・大学生:1,500(1,400)円 ※( )内は20名以上の団体 料金
※福田美術館のオンラインチケットをご利用の方は、嵯峨嵐山文華館を団体割引料金で利用可能。従って、共通券と同じ金額で両館を利用することができます。オンラインチケットには、利用日に制限がありますが、9:30から入れる朝活チケットもございます。ぜひご利用ください。 |
後援 | 京都府 京都市 京都市教育委員会 |